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tl;dvの代替ツールtl;dvの代替になるAI議事録ツール比較【2026年】Fireflies・Notta・Otterの料金と日本語対応、乗り換え時の確認点
目次
2026年8月、AI議事録ツールのtl;dv(ティーエルディーブイ)で、会議に関するデータが外部から見られる状態だったと報じられました。tl;dvを使っている方の中には、「このまま使い続けてよいのか」「乗り換えるならどれがよいのか」と迷っている方もいるでしょう。
この記事では、次の2つを整理します。
- 報じられた件について、報告したセキュリティ研究者の公開記事と、tl;dvの公式発表のそれぞれに何が書かれているか
- 乗り換え先の候補になるFireflies.ai・Notta・Otter.aiの料金、日本語対応、データの扱い
なお、本記事は2026年10月7日時点の各社の公式サイト・公式ヘルプ、研究者の公開記事をもとにまとめたもので、筆者が各ツールを使って検証したものではありません。料金や機能は変わることがあるため、契約の前に各社の公式サイトで最新の情報を確認してください。
結論:乗り換えるかどうかは「データの扱い」を比べて決める
先に要点をまとめます。
- 報じられたのは、会議のメタデータ(会議ID、作成者や参加者のメールアドレスなど)が、tl;dvにログインした利用者から見える状態だったという件です。 tl;dvは、録画・文字起こし・AIのメモ・パスワードは含まれていないと発表しています
- 第三者が悪用したかどうかは、研究者・tl;dvのどちらの発表にも書かれていません。 「流出した」と言い切れる情報は確認できませんでした
- 乗り換え先を選ぶときは、料金よりも先に「データの保存先」「AIの学習に使われるか」「削除の方法」を確認するのがおすすめです。 この3点はツールごとに方針がはっきり分かれます
- tl;dvから録画を持ち出すには有料プランが必要で、一括ダウンロードはできません。 無料プランの録画は3か月で削除されるので、乗り換えるなら早めに準備しましょう
2026年8月に報じられたtl;dvの件で何が起きたか
研究者の報告
この件は、BobDaHackerという名前で活動するセキュリティ研究者が2026年8月4日に自身のブログで公開しました。報告の要点は次のとおりです。
- tl;dvにログインした利用者なら、無料プランでも、tl;dvが使っていたデータベース(GoogleのFirebase)の会議データを、ほかのアカウントの分まで取得できた
- 取得できたのは、18万1,874件の会議の記録(8万4,312人分)。内容は、会議を作成した人のメールアドレス、会議ID(Google MeetやTeamsの会議に入るための識別子)、録画中かどうか、日時など
- 録画と文字起こしは初期設定で非公開だが、利用者が公開設定にした会議が1,000件以上あり、そこから招待者のメールアドレスも確認できた
- 研究者は、取得した会議IDを使って、録画中の会議に実際に2件入れたと書いている
- 研究者は2026年1月28日にtl;dvへ報告し、返事がないまま、修正されていない状態で8月4日に公開したとしている
tl;dvの公式発表
tl;dvは翌日の2026年8月5日、公式ブログに見解を掲載しました(日本語版もあります)。要点は次のとおりです。
- 見られる可能性があったのは、会議ID、会議に入るためのリンク、参加者のメールアドレスとドメインといったメタデータに限られる
- パスワード、録画、文字起こし、AIが作ったメモ、アカウントや請求の情報は、アクセスできる状態ではなかった
- 研究者が指摘した問題は2つの経路に分かれており、1つ目は数か月前に修正済み、2つ目は見つかってから24時間以内に修正した
- 再発を防ぐため、Firebaseを自社のシステムから取り除く
両者の発表で分かっていないこと
研究者は「6か月間修正されなかった」と書き、tl;dvは「それぞれ修正した」と説明しており、修正の時期について両者の説明は食い違っています。また、それぞれの修正がいつ行われたのか、研究者以外の第三者が悪用したかどうか、利用者に個別の連絡をしたかどうかは、どちらの発表にも書かれていません。
一部のニュース記事には、会議に入れた割合などの数字も出ていますが、研究者のブログ自体には書かれていないため、この記事では扱いません。
tl;dvを使い続けるか判断するポイント
tl;dvの公式発表のとおりなら、録画や文字起こしの中身は見られる状態ではありませんでした。一方で、会議IDと参加者のメールアドレスが分かれば、会議に入ろうとしたり、関係者になりすましたメールを送ったりすることはできます。次のような使い方をしていた場合は、影響を考えておくとよいでしょう。
- 社外の人を招く会議で、待機室や参加の承認を使っていなかった
- 会議のリンクを使い回している(毎週同じURLの定例会議など)
- 録画や文字起こしを「公開」にして共有していた
会議のリンクを作り直す、待機室を使う、公開設定の録画を非公開に戻す、といった対応は、ツールを乗り換えるかどうかに関係なくできます。会議にボットが参加するしくみや、ホスト側でボットを止める設定は、AI議事録ボットは相手にバレる?の記事で詳しくまとめています。
そのうえで、会社のルールで乗り換えが必要になった場合や、データの扱いを見直したい場合は、次の章の比較を参考にしてください。
乗り換え先の候補3つを比較
日本語の会議で使えて、tl;dvと同じくZoom・Google Meet・Teamsに対応した3つのツールを比べます。料金は1ユーザーあたりの月額です。ドル建ての料金は1ドル=150円で計算した概算で、実際の請求額は決済時の為替レートによって変わります。
| 比較項目 | Fireflies.ai | Notta | Otter.ai |
|---|---|---|---|
| 運営 | 米国の企業 | Notta株式会社(日本向けサイトあり) | 米国の企業 |
| 有料プランの料金(年払い時の月額) | Pro $10(約1,500円)、Business $19(約2,850円) | プレミアム 1,185円、ビジネス 2,508円(税込) | Pro $8.33(約1,250円)、Business $19.99(約3,000円) |
| 有料プランの料金(月払い) | Pro $18、Business $29 | プレミアム 1,980円、ビジネス 4,180円(税込) | Pro $16.99、Business $30 |
| 無料プラン | 保存容量はチーム全体で400分、AIクレジット20 | 月120分、1回3分まで | 月300分、1回30分まで、残るのは直近25件 |
| 日本語の文字起こし | 対応 | 対応 | 対応(2025年10月に発表) |
| 画面の日本語表示 | 英語中心 | 対応 | 公式情報では確認できず |
| データの保存先 | 公式ページでは明記を確認できず(Enterpriseは保存先を選べる) | 日本国内(料金ページのFAQ) | 米国(AWS) |
| AIの学習への利用 | 学習に使わないと明記 | 「AI学習なし」はEnterpriseの機能として掲載 | 個人を特定できない形にしたデータを学習に使うと明記 |
| 主な認証 | SOC 2 Type II、GDPR、HIPAA | ISO 27001、SOC 2、GDPR、HIPAA | SOC 2 Type 2、GDPR、CCPA、HIPAA(Enterprise) |
| ボットを使わない録音 | デスクトップアプリで可能 | デスクトップアプリで可能(有料プラン) | 公式情報では確認できず |
参考までに、tl;dvは公式サイトで、データセンターはすべて欧州にあり、顧客のデータをAIの学習に使わないと説明しています。日本語の文字起こしにも対応しています。
各ツールの特徴
Fireflies.ai:学習に使わない方針と、録音の同意を取る機能
Fireflies.aiは、公式ヘルプで「データがAIモデルの学習に使われることはない」と明記しています。AIの提供元にもデータを保持させない(Zero Data Retention)方針だと説明しています。
会議の前に参加者へ録音の予告メールを送り、会議中はチャットに通知を固定表示するMeeting Compliance通知もあります。社外の人との会議で同意を取りやすい点は、tl;dvの件で会議の参加者への配慮が気になった方には確認しておきたい機能です。
注意点は、画面が英語中心で、料金がドル建てであることです。また、標準のデータの保存先は公式ページで確認できませんでした。保存先を選べるのはEnterpriseプランです。機能や料金の詳細はFireflies.aiの解説記事にまとめています。
Notta:日本語の画面と国内でのデータ保管
Nottaは画面もヘルプも日本語で、料金も円建てです。料金ページのFAQでは、すべてのデータを日本国内に保管していると説明しています。ISO 27001などの認証も取得しています。英語のツールに不安がある方や、データを国内に置きたい会社には候補になります。
一方で、無料プランは1回3分までなので、会議で試すには有料プランが必要です。また、料金ページでは「AI学習なし」がEnterpriseプランの機能として載っています。それ以外のプランで会議のデータがどう扱われるかは、公式ページの記載からは明確に読み取れなかったため、気になる方は契約の前に問い合わせてください。
2026年7月には、ボットを会議に参加させずに録音できるデスクトップアプリ(有料プラン向け)も公開しています。
Otter.ai:無料プランの分数が多い英語圏の定番
Otter.aiは英語圏で広く使われているツールで、2025年10月に日本語の文字起こしへの対応を発表しました。無料プランでも月300分(1回30分まで)使えるので、まずは試してみたい方には始めやすいツールです。
データの扱いでは、プライバシーポリシーで、個人を特定できない形にした録音と文字起こしを自社のAIの学習に使うと明記しています。学習に使われたくない場合は、この方針を確認したうえで選んでください。データの保存先は米国です。
乗り換える前に確認したいこと
1. データの保存先・学習への利用・削除の方法
比較表のとおり、データの保存先とAIの学習への利用は、ツールによって方針がはっきり分かれます。会社で使う場合は、情報システム部門や取引先との契約で決まっているルールに合うかを先に確認しましょう。
削除の方法も確認しておくと安心です。
- Fireflies.ai: 会議を削除すると元に戻せません。アカウントを削除すると、すぐに使えなくなり、30日後にデータが完全に削除されます
- Notta: プライバシーポリシーでは、本人確認のうえ削除の請求に応じるとしています。ゴミ箱の保存期間などは公式ヘルプで確認してください
- Otter.ai: プライバシーポリシーでは、削除したファイルは復元できない状態にするとしていますが、具体的な日数は確認できませんでした
2. tl;dvからのデータの持ち出し
tl;dvの公式ヘルプによると、録画をダウンロードするには、録画の持ち主とダウンロードする人の両方がProかEnterpriseプランである必要があります。一括でのダウンロードや書き出しには対応していないため、1件ずつ保存します。文字起こしは、クリップボードへのコピーで持ち出します。
無料プランの録画は3か月で削除され、ダウンロードできるのは削除前の4週間だけです。残しておきたい会議がある場合は、早めに確認しておきましょう。
ダウンロードした録音・録画は、3つのツールとも取り込んで文字起こしできます。ただし、取り込める数はプランによって違い、Otter.aiの無料プランでは累計3件までです。
3. 乗り換えたあとにtl;dvを止める
新しいツールに移ったら、tl;dvの自動録画を止め、カレンダー連携を外し、不要ならアカウントを削除します。tl;dvの公式ヘルプでは、アカウントを削除するとすべてのデータを削除すると案内しています。有料プランの場合は、解約の手続きも忘れずに行いましょう。
どのツールを選ぶか
- データをAIの学習に使わないと明記しているツールを選びたい方: Fireflies.ai
- 日本語の画面とサポートで使いたい方、データを国内に置きたい方: Notta
- 無料プランで試してから決めたい方、英語の会議も多い方: Otter.ai
どのツールも、データの扱いを公表しているからといって安全が保証されるわけではありません。どのツールを使う場合も、録音することを相手に伝え、自動参加の範囲を絞り、会議のリンクを使い回さないといった基本の運用をあわせて行うことが大切です。
まとめ
- 2026年8月に報じられたtl;dvの件は、会議のメタデータがログインした利用者から見える状態だったというもので、tl;dvは録画や文字起こしは含まれていないと発表しています。悪用の有無はどちらの発表にも書かれていません
- tl;dvを使い続けるかどうかに関係なく、会議リンクの作り直しや待機室の利用、公開設定の見直しはすぐにできます
- 乗り換え先は、データの保存先、AIの学習への利用、削除の方法を比べて選ぶのがおすすめです
- tl;dvから録画を持ち出すには有料プランが必要で、一括ダウンロードはできません。無料プランの録画は3か月で削除されます
AIの学習に使わない方針や、録音の同意を取る機能を重視する方は、Fireflies.aiの公式サイトでプランと機能を確認してみてください。
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