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iPhoneのLDAC

iPhoneでLDACは使える?対応しない理由と「意味ない」と言われるわけ、トランスミッターで使う方法【2026年】

目次
  1. 結論:iPhone単体ではLDACは使えない。使うならUSB-Cトランスミッターを挿す
  2. iPhoneはLDACに対応していない
    1. LDAC対応のイヤホンをiPhoneにつなぐとどうなるか
  3. 「iPhoneでLDACは意味ない」と言われる理由
  4. iPhoneで音質を上げる3つの方法
  5. トランスミッターでLDACを使う仕組み
  6. LDACで鳴らないときに確認する5つのこと
  7. LDAC対応トランスミッターの選び方
    1. 主なLDAC対応トランスミッターの比較
    2. FiiO AIR LINK
    3. Questyle QCC Dongle Pro 2
    4. Noble Audio Sceptre
  8. 購入前に確認したい注意点
  9. こんな人にはトランスミッターが向いています
  10. まとめ

ソニーのワイヤレスイヤホンやヘッドホンを買うと、「LDAC対応」という表記をよく目にします。ところが、iPhoneにつないでもLDACにはなりません。

この記事では次の3点を整理します。

  • iPhoneがLDACに対応していない現状と、「iPhoneでLDACは意味ない」と言われる理由
  • iPhoneでLDACを使う方法(USB-Cトランスミッター)と、そのために必要な条件
  • 国内で買える、技適を取得したLDAC対応トランスミッターの違い

本記事は2026年10月15日時点のApple、ソニー、各メーカー・国内代理店の公式情報と、総務省の技適検索の結果をもとにまとめたもので、筆者が各製品を使って検証したものではありません。

結論:iPhone単体ではLDACは使えない。使うならUSB-Cトランスミッターを挿す

先に要点をまとめます。

  • iPhoneのBluetoothはLDACに対応していません。 最新のiOS 27やiPhone 18 Proでも、LDACに対応したという公式情報はありません。AppleはAirPodsなどで「Apple AAC Bluetoothコーデック」を使うと説明しています
  • iPhoneでLDACを使うには、USB-C端子に挿す「Bluetoothトランスミッター」が必要です。 iPhoneのBluetoothは使わず、トランスミッターがイヤホンにLDACで音を送ります。対象はUSB-C端子のiPhone 15以降です
  • LDACにしても「ロスレス」にはなりません。 LDACも圧縮方式の一つで、Appleは「Bluetooth接続はロスレスに対応していません」と説明しています。Apple Musicのロスレスをそのまま聴きたいなら、有線接続が確実です
  • イヤホン側の設定も必要です。 たとえばソニーのヘッドホンは、初期設定の「接続優先」のままだとLDACで再生されません

iPhoneはLDACに対応していない

LDACは、ソニーが開発したBluetoothオーディオの方式(コーデック)です。ソニーによると最大990kbpsでデータを送ることができ、最大96kHz/24bitの音声に対応します。通信状況に応じて330kbps・660kbps・990kbpsが切り替わります(出典: ソニー、ソニー ヘルプガイド)。Androidの多くのスマホが標準で対応しているため、「LDAC対応」のイヤホンも増えました。

一方、iPhoneはLDACに対応していません。AppleはiPhoneの技術仕様にBluetoothのコーデックを載せていませんが、AirPodsやBeatsについて「Apple AAC Bluetoothコーデックを採用」していると説明しています(出典: Apple サポート)。iPhoneのBluetoothオーディオはAAC(とBluetooth標準のSBC)が基本で、LDACやaptXには対応していない、というのが一般的な理解です。2026年9月に配信されたiOS 27でも、この点が変わったという発表はありません。

Appleが対応しない理由は公式には説明されていません。「iPhone LDAC 対応 いつ」と検索されることも多いのですが、対応予定についてもAppleからの発表はありません。

LDAC対応のイヤホンをiPhoneにつなぐとどうなるか

LDAC対応のイヤホンも、ほとんどはAACやSBCにも対応しています。そのため、iPhoneにBluetoothでつなげば普通に音は出ます。ただし、その場合の接続はAAC(またはSBC)で、LDACにはなりません。イヤホンが壊れているわけでも、設定が間違っているわけでもありません。

「iPhoneでLDACは意味ない」と言われる理由

検索候補には「ldac iphone 意味ない」という言葉も出てきます。そう言われる理由は主に次の3つです。

  1. LDACもロスレスではない: LDACは情報量が多い方式ですが、圧縮して送る方式であることに変わりはありません。Appleは、Apple Musicのロスレスについて「Bluetooth接続はロスレスに対応していません」と説明し、ロスレスで聴く方法として有線接続のヘッドフォンや外付けのDAコンバータを挙げています(出典: Apple サポート)
  2. AACとの差は環境やイヤホンで変わる: Appleは自社のAACコーデックについて「優れたオーディオ品質を保証」していると説明しています。LDACとの差をどれくらい感じるかは、イヤホンや聴く人、曲によって変わります
  3. 追加の機器と手間がかかる: トランスミッターの購入費用に加え、USB-C端子がふさがる、iPhoneのバッテリーから給電されるなど、使い勝手の面で妥協が必要です

逆に言えば、LDAC対応の高価なヘッドホンを持っていて、iPhoneでもその性能を引き出したい人にとっては、トランスミッターは現実的な選択肢です。「意味があるかどうか」は、手持ちのイヤホンと、手間をかけてもよいかで決まります。

iPhoneで音質を上げる3つの方法

iPhoneで今より良い音で聴きたいときの選択肢を比べると、次のようになります。

方法必要なものロスレスワイヤレス注意点
①LDACトランスミッターUSB-Cトランスミッター、LDAC対応イヤホン×(LDACは圧縮方式)○USB-C端子がふさがる。iPhone 15以降
②有線接続(USB DACなど)USB-Cのイヤホン、変換アダプタ、USB DAC○×ケーブルが必要。48kHzを超える曲は外付けDACが必要
③AACのまま使うなし×(AAC)○追加費用なし

ロスレスで聴きたいなら②の有線接続です。Appleは「有線接続のヘッドフォン、レシーバー、または電源内蔵スピーカー」でロスレスを聴けるとし、サンプルレートが48kHzを超える曲(ハイレゾロスレス)には外付けのDAコンバータが必要としています(出典: Apple サポート)。手持ちの3.5mmのイヤホンを使う場合は、Apple純正の「USB-C - 3.5mmヘッドフォンジャックアダプタ」(1,480円、2026年10月15日時点のApple Store価格)などで変換します。より本格的なUSB DAC/ヘッドホンアンプの例はQudelix-T71の解説記事で紹介しています(iPhoneでの動作はメーカーのページに明記されていません)。

ワイヤレスのままLDACを使いたい場合が、①のトランスミッターです。以下ではこの方法を詳しく説明します。

トランスミッターでLDACを使う仕組み

トランスミッターは、iPhoneのUSB-C端子に挿して使う小さな機器です。iPhoneからは有線の「USBオーディオ機器」として認識され、iPhoneはトランスミッターに音を渡します。トランスミッターは自分のBluetoothでイヤホンとつながり、LDACで音を送ります。iPhoneのBluetoothは使いません。

iPhoneがBluetoothで直接送るとAACになり、トランスミッターを使うとUSB-C経由でトランスミッターがLDACで送ることを示す図
図: iPhoneからイヤホンまでの音の通り道

Appleは、iPhone 15以降のUSB-C端子について、有線のヘッドフォンや「その他のオーディオアクセサリ」をつないで聴けると説明しています(出典: Apple サポート)。トランスミッターはこの仕組みを利用しています。

LightningのiPhone(iPhone 14以前)は、基本的に対象外と考えてください。たとえばAcoustuneは自社のトランスミッターについて「Lightningコネクタには接続できません」と明記しています(出典: Acoustune)。

LDACで鳴らないときに確認する5つのこと

トランスミッターを挿したのにLDACにならないときは、次の点を確認します。

iPhoneでLDACを使うにはUSB-CのiPhone、LDAC送信に対応したトランスミッター、LDAC受信に対応したイヤホンの3つが必要であることを示す図
図: iPhoneでLDACを使うための3つの条件
  1. イヤホンがLDACに対応しているか: AirPodsはLDACに対応していません。トランスミッターを挿しても、AirPodsではLDACになりません
  2. イヤホン側の設定: ソニーのヘッドホンは、専用アプリの「Bluetooth接続品質」を「音質優先」にする必要があります。初期設定の「接続優先」ではLDACで再生されません(出典: ソニー サポート)。Acoustuneも、イヤホン側でLDACなどを有効にする設定が必要な場合があると案内しています
  3. トランスミッター側のアプリと設定: 多くの製品は専用アプリで優先するコーデックを切り替えます。FiiO AIR LINKはLDAC接続中にボタンを押すと990/660/330kbpsを切り替えられるので、途切れる場合はビットレートを下げると安定することがあります
  4. ペアリング先: イヤホンがiPhone本体のBluetoothにも登録されていると、iPhoneと直接つながってしまうことがあります。トランスミッターとペアリングしているかを確認します
  5. 電波の環境: 人が多い場所や無線機器が多い場所では、通信が不安定になることがあります。Appleは、USB-Cアクセサリの使用中にWi-Fiやモバイル通信が遅くなる場合があることも注意しています(出典: Apple サポート)

LDAC対応トランスミッターの選び方

選ぶときに見るのは次の5点です。

  • 技適の有無: Bluetoothで電波を出す機器なので、日本で使うには技適(技術基準適合証明等)が必要です。本記事では、総務省の「技術基準適合証明等を受けた機器の検索」で登録を確認できた製品だけを紹介します
  • AACへの対応: AAC送信に対応していない製品では、LDACやaptXに対応しないイヤホン(AirPodsなど)はSBCで接続されます。AirPodsと共用するなら、AAC対応かを確認しましょう
  • 通話: イヤホンのマイクで通話できるかは製品によって違います
  • 給電しながら使えるか: トランスミッターはiPhoneから電源を取ります。充電用の端子(チャージスルー)がある製品なら、iPhoneを充電しながら使えます
  • iPhoneの対応の明記: iPhoneの対応機種を明記しているかどうかも製品によって違います

主なLDAC対応トランスミッターの比較

製品BluetoothAAC送信通話給電しながら使用国内価格(参考)
FiiO AIR LINK6.0×(非対応と明記)○○(5V)9,770円(エミライ直販)
Questyle QCC Dongle Pro 26.1公式の一覧に記載なし公式の記載なし公式の記載なし12,100円(想定販売価格)
Noble Audio Sceptre5.4○○(ゲームモード中は不可)○(PD3.0・最大45W)14,300円(発売時)

※価格はメーカー・国内代理店の公式サイトや発表時の参考価格で、販売店の価格とは異なります。Amazon・楽天市場での価格やポイントは各販売ページで確認してください。

3製品とも、LDACに加えてaptX Adaptive・aptX Losslessにも対応しています。このほかにも、Acoustune ATX001(LDAC・AAC対応)のようにiPhone向けとして紹介されることの多い製品があります。ATX001は、2026年10月15日時点で総務省の技適検索で型式名による登録を確認できなかったため、比較からは外しました。

3製品の中で最も安く、国内ではエミライが取り扱っています。FiiOの公式ページによると、Qualcomm QCC5181とBluetooth 6.0を採用し、LDAC、aptX Lossless、aptX Adaptive(96kHz/24bit)、aptX HD、LC3などに対応します。ヘッドホンのマイクを使った通話にも対応し、給電用のUSB-C端子を別に備えているため、アダプタ経由で充電しながら使えます(出典: FiiO)。

注意点は、AAC送信に現在対応していないことです(FiiO公式とエミライの販売ページに明記)。LDACやaptXに対応するイヤホン専用と考えたほうがよいでしょう。また、iPhoneの対応機種は公式ページに個別に書かれていません。技適は工事設計認証番号 220-JP9617で登録されています(総務省 技適検索、2026年10月15日確認)。国内では2025年11月29日に発売されました(出典: PHILE WEB)。2026年10月15日時点では、エミライの直販サイトは売り切れの表示でした。

Questyle QCC Dongle Pro 2

iPhoneとの相性を重視するなら候補になるのが、QuestyleのQCC Dongle Pro 2です。国内代理店のマギウェイによると、Apple MFi認証を取得しており、iPhone/iPadを含むUSB-C機器に挿して使えます。Bluetooth 6.1に対応し、LDACのほか、aptX Lossless、aptX Adaptive、LHDC 5.0、LE Audio(LC3)、Auracastと、対応する方式が3製品で最も多いのが特徴です。2026年7月10日に発売され、想定販売価格は12,100円です(出典: マギウェイのプレスリリース)。

注意点として、公式のコーデック一覧にAACは載っていません。通話や給電用端子についても公式の記載が見つかりませんでした。また代理店は、LE Audioについてイヤホン各社の実装状況が想定と異なる部分があり、互換性を改めて案内するとしています。LE Audio目当てで選ぶ場合は、手持ちのイヤホンとの互換情報を確認してください。技適は工事設計認証番号 220-JP8994で登録されています(総務省 技適検索、2026年10月15日確認)。

Noble Audio Sceptre

AirPodsとLDACのイヤホンを使い分けたい人や、充電しながら長時間使いたい人に向くのが、Noble AudioのSceptreです。国内代理店のアユートによると、LDAC、aptX Adaptive(aptX Lossless)、aptX HDに加えてAACとSBCにも対応しています。PD3.0準拠・最大45Wのチャージスルー用USB-C端子を備え、Sceptreを挿したままiPhoneを充電できます。通話にも対応しますが、ゲームモード中はイヤホンのマイクが使えません(出典: アユート)。

対応スマホとして「iPhone 15 / 16 / 17」が明記されています(2026年4月時点の情報で、iPhone 18シリーズの記載はまだありません)。使うには専用アプリ「Noble FoKus」が必要です。2026年4月18日に14,300円で発売されました(出典: アユート)。技適は工事設計認証番号 220-J10117で登録されています(総務省 技適検索、2026年10月15日確認)。

購入前に確認したい注意点

  • 技適マーク: Bluetooth機器は、技適を受けていないものを日本国内で使うと電波法に抵触するおそれがあります。本記事で紹介した3製品は技適の登録を確認していますが、並行輸入品や別の型番では異なる場合があります。購入時は本体やパッケージの技適マークを確認してください
  • iPhoneのバッテリー: トランスミッターはiPhoneから給電されるため、バッテリーの減りが早くなります。長時間使うならチャージスルー対応の製品が便利です
  • iPhone 18シリーズへの対応: 2026年10月時点で、各メーカーの公式ページはiPhone 18シリーズへの対応を明記していません。購入前にメーカーや販売店の最新情報を確認してください
  • Apple Musicの扱い: トランスミッターを使っても、Apple Musicのロスレスがそのまま届くわけではありません。ロスレスで聴くことが目的なら、有線接続を選びましょう

こんな人にはトランスミッターが向いています

向いている人

  • LDAC対応のイヤホン・ヘッドホンを持っていて、iPhone 15以降を使っている人
  • ケーブルを使わずに、AACより情報量の多い方式で聴きたい人
  • iPadやPC、ゲーム機など、ほかのUSB-C機器でも同じイヤホンを高音質で使いたい人

向いていない人

  • AirPodsなど、LDACに対応していないイヤホンを使っている人(LDACにはなりません)
  • Apple Musicのロスレスやハイレゾロスレスをそのまま聴きたい人(有線接続が向いています)
  • LightningのiPhone(iPhone 14以前)を使っている人
  • USB-C端子を充電以外にふさぎたくない人

まとめ

  • iPhoneはLDACに対応していません。BluetoothはAAC(とSBC)が基本で、iOS 27でも変わっていません
  • iPhone 15以降なら、USB-C端子にLDAC対応のトランスミッターを挿すことで、LDAC対応のイヤホンにLDACで音を送れます
  • LDACもロスレスではないため、Apple Musicのロスレスを聴きたいなら有線接続が確実です
  • トランスミッターは、技適の有無、AAC送信への対応、通話、充電しながら使えるかで選びます。AirPodsと共用するならAAC対応のNoble Audio Sceptre、価格を抑えるならFiiO AIR LINK、対応方式の多さならQuestyle QCC Dongle Pro 2が候補です

ワイヤレス充電の規格については、Qi2.2(Qi2 25W)の解説記事もあわせてご覧ください。

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